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2017.05.01

病院食


山口です。
桜も散り大分暖かくなって来ました。
丁度目黒川の桜が満開になった頃、父が目黒川の近くにあるある大学病院に入院をして手術をしたのです。

大した手術では無く2泊3日で帰ってきました。
孝行息子としては見舞いに行かなくてはと入院当日の夕8時前に行ったのですが、父は病院食が酷いと文句を言っていました。

不味いし貧相だと、普段粗食を旨としている私としては「この我儘が」と思いもしましたが、
明日死ぬかもしれない父の身を思うとせめてシャンパンと牡蠣でも準備したいという思いに駆られました。
しかし明日に障ると良くないので心を鬼にして面会時間が終わるからと病室を後にしたのです。

その後父の代わりに三茶にある旨い日本酒を呑ませる居酒屋に行ってある事件が起こったのですが、それはまた別の噺。

 

父の代わりに不運を背負ったので、翌日父は無事に手術を終え術後に遅い朝食が出てきました。
見て愕然としました。この時病院食の正体がわかったのです。

 

 

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病院食とは何の為にあると思うでしょうか?
食パンにストロベリージャム、マーガリン、牛乳、野菜と豚の炒め物、吸い物、バナナ。

私には病院食の意図が良く分かりました。
病院にとって都合の良い食事なのです。コスト削減ではありません。

経営者、医師、管理栄養士、調理師一体となり健全な病院の為に知恵を絞った内容です。

 

精製された糖質、砂糖、トランス脂肪酸、カゼイン、IGF-1、栄養価を失わせる調理方法。
炎症を起こさせ、免疫力を下げ、ビタミンやミネラルを欠乏させる。
健全な病院経営にはピッタリ、理想的な食事です。
ここまで露骨に出来る事に私は頭が下がりました。

 

同じ業界人としてこのリピーターを増やすノウハウは真似しようにもできません。
もしできれば今頃右団扇で院長室でふんぞりかえっていられるのでしょうが。
私は商売人としては失格です。

 

幸運にも父はすぐ退院するので良かったのですが、こんな食事を食べ続けていては病院の良いお客さんに成ってしまいます。

 

病院のストーリーには乗らないぞ、どこかで聞いた様な言葉ですが皆さん病院のストーリーには乗らない様にして下さい。

なるなら病院では無く良い呑み屋の上客になりたい物です。
金は天下の回りもの、自分のお気に入りに回しましょう。

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