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2017.05.21

呼吸と呼吸法


こんにちは~! 松村です。

 

風薫る5月、気持ちの良い季節ですね。

皆さん、いかがお過ごしでしょうか、酵素食生活は順調でしょうか。

 

さて、私の回では酵素栄養学から少し離れて、
心と身体を整えるボディワーク(身体技法)とそれに関連したことを中心に徒然なるままに書いておりますが、
今回は呼吸と呼吸法について書かせていただきます。

 

まずは、呼吸に関する基本事項についてです。
日ごろ良く耳にする腹式呼吸や鼻呼吸などについて簡単に説明させていただきます。

 

中学時代の理科や高校のときの生物があまり得意ではなかったり、嫌いだったりした方も、
ここを押さえておくと呼吸法についての理解が深まりますので、しばらくお付き合いください。
(もちろん、これらのことを知らなくても呼吸法は活用できますが・・・。)

 

『呼吸に関する基本事項』

 

・呼吸とは・・・酸素を取り入れて、二酸化炭素を排出する働きのことです(ガス交換と言います)。

・外呼吸(肺呼吸)・・・肺で体外の酸素と体内の血液中の二酸化炭素とを交換します。

・内呼吸(組織呼吸)・・体内の各臓器や末端の組織で毛細血管中の血液と細胞の間

でのガス交換です。

☆呼吸法で対象としているのは外呼吸です。

 

・呼吸器(呼吸の為の臓器)・・・鼻腔、咽頭・喉頭、気管、気管支、肺(肺胞)、胸郭

 

・呼吸筋(呼吸の為の筋肉)・・・横隔膜、外肋間筋、内肋間筋、胸鎖乳突筋、斜角筋、内・外腹斜筋、
腹横筋、腹直筋
(図を参考にしてください、もちろん、覚えなくて結構ですよ。)

☆肺は自分では動くことができません、呼吸筋によって動かされています。

松村さんブログ

 

 

・鼻呼吸と口呼吸

・鼻呼吸・・・鼻でする呼吸のことで、鼻鼻呼吸(鼻から吸って鼻から吐く)、
鼻口呼吸(鼻から吸って口から吐く)があります。

通常は鼻鼻呼吸、
呼吸法などしっかりと息を吐きたいときには鼻口呼吸を使うと良いでしょう。

 

鼻呼吸では鼻腔(鼻の穴)の鼻毛、繊毛、粘液で外気に含まれるウィルスや細菌、ゴミなどが除去されます
(鼻のフィルター作用)。
また、適度に加湿され、温度も調節されるため、肺でのガス交換がスムーズに行われます。

 

・口呼吸・・・口でする呼吸

口には鼻のようなフィルター作用や加湿、加温作用はないため、肺での
ガス交換がスムーズにいきません。
扁桃腺が乾燥したり感染したりして、免疫力が落ちます。

 

・腹式呼吸と胸式呼吸

・腹式呼吸・・・横隔膜をしっかりと使った呼吸で、横隔膜の上下動によりお腹が膨らんだり
へこんだりするので腹式呼吸と呼ばれます。

 

メリット

・肺胞(肺の中でガス交換がおこなわれる部分)は肺の下3/1に多く存在します。

腹式呼吸ではこの部分までしっかり使われるので、ガス交換の量が増えます。

 

・腹式呼吸で吐く息を長くすると、副交感神経が刺激されリラックスした

状態となり、精神的にも安定します。

(吐く息は副交感神経を刺激し、吸う息は交感神経を刺激します。)

 

・お腹の動きが中心となるので重心が下に安定します。(上虚下実といいます。)

・横隔膜が上下することで内臓をマッサージすることになります。

 

 

・胸式呼吸・・・肋間筋を使い肋骨の上がり下がりによる胸の動きを中心とした呼吸。

肺の下部の肺胞が使えず呼吸が浅く速くなりがち。肩や上半身に力が

入りやすく、重心も高くなりがちです。

 

 

さて呼吸は私達が生きていく上でのもっとも基本となる生理現象です。
生まれてから死ぬまで休むことなく呼吸を続けています。
ですが多くの方は日頃なんら意識することなく呼吸をしています。
ところがその呼吸を少しだけ意識して行うことで、心と身体の調和をはかり、心の不調、身体の不調を改善することができます。
そうした呼吸の素晴らしい効果に気付いて、その効果を十分に生かそうとしたときに呼吸法というものが生まれます。

 

自律神経(交感神経、副交感神経)は体内環境(血圧、体温、体液のpH、水分量など)を一定に保つため、
各内臓器の活動(心拍数、腸管運動など)をコントロールしています。
自律しているわけですから自分の意思で自律神経をコントロールすることはできません。
ところが、呼吸だけは自律神経と体性神経の両方の支配を受けています。
この特性を利用して自分の意志の力を、自律神経に作用させることができるのです。
ですから、呼吸は心身の調和の鍵となるのです。
どんな状況であっても呼吸に意識を戻すことで心と身体を整えることができます。

 

一口に呼吸法と言っても、世の中には実にたくさんの呼吸法があります。
禅を始めとする仏教系の呼吸法、ヨガ系の呼吸法、気功系の呼吸法、格闘技系の呼吸法、健康体操などの呼吸法、生理学や心理学を応用したブレスワークと呼ばれるものなどなど・・・実にさまざまです。

また、一つ一つの技法をとってみても、同じ技法にヴァリエーションがたくさんあったりして、膨大な数になります。

全部を覚えることはありません。
自分に合った有効なやり方を学び、呼吸を見方につけましょう。

私も「酵素らいふ 2016年春号」や当協会のボディワークセミナーで呼吸法をご紹介してきましたが、
一番のポイントは意識して息を吐くことです。吐けば吸えます。
吸うことではなく吐くことをしっかりと意識してみましょう。

 

 「吐く息を意識、息と共に生きる!」

 

今回もお付き合いいただきありがとうございました。

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